がん治療(外来化学療法)について
がん診療連携
当クリニックは、岡山県内のがん診療連携拠点病院又はがん診療連携推進病院(以下、がん拠点病院等)の岡山県統一版地域連携パス連携医療機関として、5大がん(肺がん,乳がん,胃がん,大腸がん,肝がん)全ての診療を行っております。
がん地域連携パスとは?
「地域連携パス」とは,地域のかかりつけ医とがん診療連携拠点病院又は岡山県が指定するがん診療連携推進病院(以下、がん拠点病院等)の医師が,あなたの治療経過を共有できる「治療計画表」のことです。「地域連携パス」を活用し,かかりつけ医とがん拠点病院等の医師が協力してあなたの治療を行います。
症状が落ち着いているときの投薬や日常の診療はかかりつけ医が行い,専門的な治療や定期的な検査はがん拠点病院等で行いますので,ちょっとしたケガや日常の相談は,まずかかりつけ医に御相談下さい。かかりつけ医が判断して対応できない場合はがん拠点病院等を受診していただきます。
この「地域連携パス」を活用することで,がん拠点病院等と地域のかかりつけ医とが協力し,患者さんの視点に立った安心で質の高い医療を提供する体制を構築することを目指しています。また,患者さんにとっても,長い待ち時間や通院時間の短縮などの負担軽減や,ご自身の治療計画や経過の把握,かかりつけ医の手厚い診療による不安の解消といったメリットにもつながります。
平成24年7月現在のがん拠点病院等
- 国の指定するがん診療連携拠点病院
- 岡山県の指定するがん診療連携推進病院
岡山大学病院、岡山済生会総合病院、岡山赤十字病院、倉敷中央病院、津山中央病院、岡山医療センター、川崎医科大学附属病院
岡山労災病院、岡山市立市民病院、川崎医科大学附属川崎病院、倉敷成人病センター、金田病院
外来化学療法
これまでがん化学療法(抗がん剤によるがん治療)は入院して治療を行うことが一般的でしたが、新規薬剤の開発や副作用の軽減などの医療の進歩によって、今では外来でも安全に(がん)治療を受けることができるようになりました。当クリニックには日本看護協会がん化学療法看護認定看護師が1名在籍しており、質の高いがん診療・看護を目指しています。外来・在宅でのがん治療、がん性疼痛治療、緩和ケアなどあらゆる病態に対応させて頂きます。
当クリニックでは、治療中の患者さんの苦痛を少しでも和らげるために、従来のベッドのほか、リクライニングチェアを完備し治療を行っています。
治療を受ける患者さんの看護
がん化学療法は、吐き気や気分不良などの副作用により身体的苦痛を伴うことがあります。このような苦痛ををできるだけ少なくするために、化学療法を専門とした看護師が患者さんの体調をきめ細かく観察し援助します。療養の場が入院から外来へ移行している現在、医療的介入と患者さん自身が副作用に対処できることが外来治療を続けられることだと考えます。治療を受けながら日常生活を過ごすことができるように、また、日常生活を送りながら治療を続けることができるように対処方法を患者さんやご家族とともに考えます。
がん終末期緩和医療
自宅での緩和ケア(在宅緩和ケア)
多くの患者さんにとって、自宅は安心できリラックスすることができる療養環境です。緩和ケアに関連する治療の多くは、自宅でも入院中と同じように行うことができ、最期を自宅で迎えることも可能です。病院で受けている治療を自宅で継続することは難しいと誤解されていることがありますが、飲み薬による治療ばかりでなく、注射や点滴などの処置が必要な場合でも、自宅でできるようになってきています。
自宅での緩和ケアでは、在宅療養についての専門的な知識を持った訪問診療医(かかりつけ医)や訪問看護師、薬剤師、ホームヘルパーが協力してサポート態勢を整えます。自宅での緩和ケアを選択したからといって、病院とのつながりが完全になくなってしまうわけではありません。訪問診療医を通じて病院の担当医や緩和ケアチームとの連携を継続し、必要に応じて治療やアドバイスを受けることができます。また、今まで受診や通院したことがない初診の患者さんであっても、十分な診療体制で対応することができます。
自宅に戻れば生活のペースは患者さんや家族に合わせたものになります。訪問診療医や訪問看護師は、患者さんの生活のペースを守りながら緩和ケアを提供します。自宅だけでなく、介護施設やグループハウスなど、さまざまな場所で在宅緩和ケアを受けられることもあります。状況によっては介護保険を利用して、日々の生活に必要な支援を受けることもできます。
がんになっても、在宅ケアを受けながら、住みなれた家で、あなたらしく過ごしてみませんか。
家では、誰にも遠慮することなく「あなたらしく」普段通りの生活をすることができます。好きなことをしたり、やり残したことを片づけながら、過ごすことができます。緩和ケアは、病気の治療法がなくなってから、受けるものではありません。あなたがあなたらしく生きるために、家でも緩和ケアを利用しましょう。
よくある質問(FAQ)
- Q1:緩和ケアは末期のがん患者が受けるものですか?
- Q2:家でも緩和ケアを受けられますか?
- Q3:在宅ケアを受けるには、訪問看護以外にどのような支援が受けられますか?
- Q4:通院しながらがんの化学療法をしていますが家でも痛みの治療はできますか?
- Q5:在宅ケアは、健康保険が使えますか?
緩和ケアは、病気の時期には関係なく、治療中であってもいつでも受けることができます。
緩和ケアは病院でも家でも受けることができます。
65歳未満の方は、状況によって、介護保険サービスを受けることができます。 地域包括支援センターや市町村の介護保険担当課に相談しましょう。
家でも医療用麻薬などを使って、痛みの治療はできます。痛みがある時は、主治医に相談 しましょう。
使えます。病院と同じように高額療養費制度や障害者医療費制度、特定疾患医療費助成 制度など、医療費の自己負担を軽減する制度があります。